R元年度ラパス便り第5回

フィールドトリップ2

 

フィールドトリップ2では、メキシコ北西部生物学研究センター(CIBNOR)を訪ねて研究者に話を伺ったり、研究室を訪ねたりしました。植物の病気の原因を探る研究室や、乾燥地の植物を保存している研究室などがありました。実際に植物の保存実験も行いました。研究者の方から、乾燥地の農業やアクアポニックスについて講義を受けました。アクアポニックスとは、養殖と水耕栽培を組み合わせたものです。巻貝、魚、エビを養殖した水は、糞が混じって栄養に富んでいて、塩分濃度も減らすことができます。

 そして、実際にLos Planesというところにアクアポニックスの見学に行きました。ここでは、環境の変化に強いティラピアを養殖していました。このフィールドでは電気がないためソーラーパネルで電気を賄っていて、ハリケーンなど太陽光が得られない時は貯めているエネルギーでティラピアの水槽の水を循環させています。32℃以上になるとティラピアの数が減ってしまうため水温の管理も重要です。そして、ティラピアを養殖した水を水耕栽培や畑の灌漑に利用しています。水耕栽培ではミントなどの塩の蓄積ができる植物を栽培しています。虫よけにはニンニクなどをエキスとしてふりかけ、完全な有機栽培を行っていました。化学薬品を使うこともできますが、農場の持ち主がそれを好まないため有機栽培を行っています。畑の灌漑に使う水には、養殖水ではまだ塩が多く含まれている為、ラパス周辺の人から購入した地下水を混ぜて塩分濃度を薄めて使っています。どの野菜も育てることができるわけではなく、やはり塩に強いものしか植えることができません。今は実験段階で、将来的にはレタスなどの付加価値の高いものも植えることができるようにするそうです。

(農学部2年井上)

  

 

 

 

UABCSの学生達

 

 みなさんこんにちは。農学部3年の谷中です。今回はUABCSの学生達について書きたいと思います。彼らはこのプログラム実施中、僕たち日本人学生のサポートをしてくれています。遠方にフィールドトリップに行った際や毎日の授業の際に、朝早くからプログラムのサポートのために来てくれます。特に、英語とスペイン語の授業では、いつも横について、意味の分からない単語や文章を理解できない際は、わかりやすい言葉を選び英語やジェスチャーで教えてくれます。

 また、フィールドトリップに関する講義の際は、UABCSの先生が英語とスペイン語の両方を使って話すことがあるので、講義内容をさらに理解するためサポートしてくれました。授業の合間の休み時間はいろいろ楽しい話をしたり、メキシコでの簡単な遊びを教えてくれ、笑顔があふれています!

  講義の後は、レストランやカフェに連れて行ってくれたり、お土産屋さんを回ってくれたりといつも親切で僕たちを楽しませてくれます。日本語やスペイン語をお互いに学びながら、英語の解釈や発音の違いなどもお互いに理解し合いながら楽しい時間を過ごすことはとても貴重な時間だと思います。そして、彼らにはいつも真摯にサポートしていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。プログラムの残り時間もあと少しですが、頑張りたいと思います!(農学部3年谷中)

 

 

ホームステイ

 Hola!農学部2年の河合です。今回のラパス便りはホームステイについて書きたいと思います。

 メキシコには「Mi casa es tu casa!」という言葉があります。日本語では「私の家はあなたの家」という素敵な意味で、この言葉通りホストファミリーは私を本当の家族のように迎えてくれました。

 私は、今回のプログロムが初めての海外渡航だったので、メキシコでの生活に慣れるのにすごく時間がかかりました。特に、ホストファザーしか英語が喋れないので、最初は上手くコミュニケーションをとれず苦戦しました。しかし、ゆっくりとスペイン語を話してもらったり、ジェスチャーを交えながら話してくれたので楽しく会話をすることができました。

 また、食事の時間が日本とは違い、12時頃に軽い軽食を食べ、昼食を16時頃に食べるので常におなかの中に食べ物がある状態でした。一日4回も食事をするので自然と1回の食べる食事の量も減ってしまい、よくホストファミリーに心配されました。

 休日には、親戚と朝食を食べたり、いろいろな場所へ連れていってもらいました。映画や海、プールなど家族や親戚とすごく楽しい時間を過ごすことができました。最後の週末に行く予定だった旅行がハリケーンで行けなくなってしまったので残念でしたが、家でゆっくりと家族と過ごすことができたのでよかったです。メキシコでは、休日に家族や親戚と過ごす時間をすごく大切にしていると感じました。

 あと、少しの期間ですがホストファミリーとの時間を大切にして過ごしていきたいと思います。(農学部2年河合)