H27年度ラパス便り第9回

平成27年度メキシコ海外実践教育プログラム参加学生さんたちからの第12、13週目(最終週)(11月16日~11月27日)の活動報告です♪

【プログラム第12・13週主な日程】
11月13日~20日:フィールドワーク5「南バハカリフォルニアにおける自然と人間」(担当:農学部 佐野教授)
11月23日:最終プレゼンテーション(自由研究成果発表)
11月24日:閉講式
11月26日~27日:メキシコシティ研修
11月29日:帰国

​フィールドワークについて

 こんにちは!!今回は佐野先生のフィールドワークについて紹介したいと思います。このフィールドワークのテーマは「自然と人間」ということで、バハカリフォルニアにあるシエラ・デ・ラ・ラグーナと呼ばれる山脈に訪れ、樹木の調査や、そこに実際に生活している人々にインタビュー、さらにはキャンプを行いました。
シエラ・デ・ラ・ラグーナは標高2,406 mに達する山脈で、豊かな自然に囲まれ、この独自の植生はそこで暮らしている人々の生活に欠かせない存在になっています。
ここで、まず初めに、森林の調査では樹木の樹高や年輪を、測定器具を用い測定しました。このデータからどのようにこの森林が形作られていったかを読み解くことができ、座学では経験できないような、「活きた経験」をすることができたので、非常に貴重な経験になったと思います。
また、シエラ・デ・ラ・ラグーナで生活している人々に対するインタビューでは、実際に自然に囲まれた中で生活している人たちの話を聞くことができ、都会に住んでいる人々の生活とは大きく異なり、生活の一部に自然が密着しているということが分かりました。例えば、そこに生息している植物を薬として用いたり、さらに主な収入源としての畜産では、放牧させている家畜の餌としても、重要な存在となっています。
さらにキャンプでは無数の星を見ることができ、自然の素晴らしさを感じることができました。
このようにシエラ・デ・ラ・ラグーナは自然溢れる豊かな土地であるとともに、人々の生活に寄り添い、非常に重要な役割を果たしていることがわかりました。
メキシコに訪れた際は、是非訪れてみてください!
(農学部3年・塚本)

広大な自然
シエラ・デ・ラ・ラグーナの地元の方

 

 
放牧の様子
 

 

メキシコシティ研修について

 最後の2日間で行ったメキシコシティ研修について紹介したいと思います。
 1日目は、国際トウモロコシ・コムギ改良センター(CIMMYT)という国際機関とテオティワカン遺跡へ行きました。CIMMYTは、持続的な方法での農林貧困層の削減、食料安全保障の向上、栄養状態と健康状態の向上を目的としたコムギとトウモロコシの研究をしている機関です。研究者は220名おり海外事業所が19ヶ所あります。広大な農場や、コムギ、トウモロコシの種子が冷蔵保存されている種子バンク、研究所など様々な場所を見学しました。ここにはコムギ16万系統、トウモロコシ2.5万系統の種子が貯蔵されています。この数は、世界最大だそうです。次に、テオティワカン遺跡へ向かいました。ここにはたくさんのピラミッドがありますが、特に月のピラミッドと太陽のピラミッドという2つの大きなピラミッドが有名です。この2つのピラミッドには登ることができ、実際にみんなで登りました。頂上からの景色はとても綺麗で各々写真を撮ったり、パワースポットということで色んな願い事をしたりしました。
 2日目は、在メキシコ日本国大使館と職業技術教育活性化センター(CNAD)を訪問しました。日本国大使館では大使や書記官の方からメキシコの現状や日本とメキシコの関係についてお話をしていただきました。農業、経済、貿易、治安など様々な分野の話を伺い、とても勉強になりました。CNADは、mechanicとelectricalについて学べる施設で3Dプリンター等がありました。普段触ることのないような金属等を加工する機械を実際に操作させてもらうこともできたので興味深かったです。
(農学部3年・井手)

CIMMYTの広大な農場
ピラミッドの上から!

 

最終プレゼンテーション・閉講式について

 Hola!メキシコ最後の夜にこのラパスだよりを書いています。今回は、自由研究の最終プレゼンテーションとクロージング・セレモニーについてお届けいたします。11/23に自由研究の最終プレゼンテーションがありました。このメキシコ研修の事前学習が始まった5月から、みんなが頑張ってきた自由研究の集大成です。一人7分という短い持ち時間での発表でしたが、どの班も自分たちが行ってきた研究のまとめが綺麗に出来ていたと思います。ホストファミリーやサポートしてくれていたUABCSの学生たちも聞きに来てくれていてとても嬉しかったです。
 また、11/24の夜にはこの研修のクロージング・セレモニーがありました。このセレモニーには、CIBNOR所長やUABCS学長をはじめ、CIBNORとUABCSの先生方、またホストファミリーも参加してくださいました。
 CIBNOR所長、UABCS学長及び鳥取大学の中島理事の挨拶から始まり、学生の英語とスペイン語のスピーチ、修了証書の授与式などが行われました。その後、UABCSの学生や私達が考えた催し物を行いました。UABCSの学生が、日本語で別れの歌を歌ってくれた時は、今までの楽しかった思い出とこれでお別れなのだという思いで思わず泣いてしまいました。私達からもお返しで、SMAPの「世界に一つだけの花」を拙いスペイン語で歌いましたが、その時も色々な思いが胸につまり、泣いてしまいました。
 この3ヶ月間、楽しいことや困難なことが色々有りましたが、今振り返ってみるととても良い経験だったと思います。サポートしてくれたUABCSの学生やホストファミリーを始め、この研修に関わってくれた全ての人にお礼を言いたいです。Muchas Gracias!!
(農学部3年・前田)

閉講式の時の集合写真
安原くんによるスピーチ

 

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