H25年度ラパス便り第11回

ウィークリーレポート

メキシコプログラムもいよいよ終盤になってきました。そこで今までの講義、および学習に関して振り返ってみたいと思います。その過程で、一番先に頭に浮かんでくることはというと‥なんといっても、フィールドワークが多かったことです。めまぐるしいスピードで教授とテーマが変わっていき、実習が始まったかと思えば、もう明日はまとめのプレゼンテーション‥というように感じていました。

与えられた課題をこなすなかで私達が注意したのは、決してそれだけでは終わらない事、与えられた課題の中に自主的なテーマを見つけることでした。時にそれは当初の目標以上の成果を私達に与えてくれましたし、目標への別のアプローチのヒントともなりました。

そして、私達は本当に色々な所へ行かせてもらい、数多くの素晴らしい自然、動物、植物を見させてもらいました。その全ては興味深く、このように短い日数で調査を終えてしまう事をとても残念に感じるほどだった事を覚えています。

いよいよ最後のフィールドワークが始まりますが、これまで以上に自主性を重んじ、このプログラムの締めを飾れるよう頑張りたいと思います。(工学部4年S.T.)


フィールドワークで訪れた南バハカリフォルニアの自然


 

ラパスについて

時が過ぎるのも早いもので、このプログラムも残すところあと2週間となってしまいました。ここメキシコ・ラパスは住み心地が良く、まだ帰りたくない気持ちでいっぱいです。

さて今回紹介するのは、私が日本と似ていると感じたメキシコの文化についてです。

1つ目は、コスプレ大会です(写真1)。コスプレは日本でも秋葉原などでお馴染みだと思います。クオリティーはというと、ものすごくレベルが高かったです。日本のアニメが多く、かかっている曲も日本の音楽ばかりで、メキシコの人に対してものすごく共感をもてました。中には、日本で有名な日本アニメのカードゲームをしている方々もいて、日本愛を感じました。


(写真1)日本のアニメのコスプレ

2つ目は、演劇についてです(写真2)。最初はメキシコ人の友人から「歌舞伎」と聞かされていたので、どういうものか興味津々で劇場に足を運んだところ、それは日本でいう演劇でした。日本人である私が理解できるようにわざわざ「歌舞伎」という言葉を使って説明してくれたのでしょうが、「歌舞伎」という言葉をメキシコで聞くとは思ってもおらず、日本についての理解があると感心しました。それと同時にメキシコに演劇という文化が日本と同じように普及していることにも驚きました。メキシコで「劇場」は“Teatro”という呼び名なので、まだ見ていない人はぜひ足を運んでほしいところです。(農学部3年S.T)


(写真2)演劇の様子



 

コラム

 こんにちは、ラパスでの生活も残りあと2週間となりました。メキシコではまだ11月なのに、(いや、8月に私たちが来た当初から)お店などではクリスマス商品が並べられています。こちらはまだ、昼間は半袖でも大丈夫な気温なので不思議な気分です。さて、今回はメキシコ(ラパス)の労働状況について少しお話したいと思います。

ラパスでは町のあちこちで工事が行われています。そのため、道のいたる所が通行止めされており、警察官が交通整理をしている様子をたくさん見かけます。

またマーケットのレジでは、レジ打ちの人以外にもレジを通し終わった商品を袋に詰める係の人がいます。その他、道路沿いにはホットドッグやタコスなどの屋台がたくさんあります。

一見、仕事はたくさんあるように思えるのですが、仕事によっては1日8時間働いて得られる賃金は平均で65ペソ(500円ちょっと)しかないそうです。日本との物価の差もありますが、ラパスはバハカリフォルニアでは2番目に物価が高いと言われています。バスは1回10ペソ、水は600mlが10ペソです。それを考えるとやはり一日65ペソは安いと思われます。そのため、ここでは多くの人が副業しています。実際に、以前運転手さんとして出会った人が観光関係のインストラクターとして働いているところに遭遇しました。またメキシコにはチップの慣習があるなど、日本の労働環境とは違いがあります。また、子どもたちも親の仕事を手伝っていることが良くあります。

しかし、ここでは時間がゆっくり流れているので、お客さんと陽気に話したり、テレビを見たりと人々はあまりせかせかしていません。忙しいながらも休憩をしっかり取って心に余裕があるなあと思いました。お金は生活においてとても重要ですが、心の余裕がやっぱり一番大切だと実感しています。みなさんは、心に余裕を持って生活できていますか?(地域学部3年K.N)


街の様子。このような屋台がたくさんある。        


再会した運転手兼インストラクターさんと。