H28年度ラパス便り第9回

CIBNOR研究者の授業

 今回のラパス便りでは、CIBNOR研究者の授業について書きたいと思います。

 UABCSで受けている授業は、大学の教授が教えてくださるので、とても”講義”らしい講義が多いように感じます。例えば、「メキシコの教育について」や「メキシコの経済について」など、決まったテーマに沿って、現状や問題点、解決策などを聞いたり、みんなでディスカッションをしたりします。比べて、CIBNORでの講義は、教授ではなく研究者の方が教えてくださいます。それぞれの研究者の方が、自分の分野について紹介してくださるので、普段聞けないことを聞くことが出来たり、見ることが出来たりすることがより多いように感じます。

 私の中で、特に印象に残った講義は、「乾燥地や半乾燥地においての代替作物」についての講義です。この講義では、研究者の方が、メキシコなど乾燥地において作られている代替作物について、講義をしてくださいました。CowpeaやSabilaという乾燥地特有の植物、Nopalというメキシコでは料理にも使われるサボテン、Pitahayasというサボテンにできる赤い、日本にはないような少し毒々しい見た目の果物、 Damianaというお茶に使われる植物など、今まで知らなかった植物たちの、栽培方法、なぜ乾燥地で栽培されているかなど、たくさんの知識を、たくさんの写真を用いて教えてくださいました。水資源が豊富な日本とは違い、乾燥地で栽培される作物は干ばつや塩害などに強く、水が少なくてもぐんぐん成長できるそうです。特にサボテンは、本体を切り、移植するだけで増えていくので、栽培が簡単だそうです。この講義を聞いて、ラパスのそこら中にサボテンが生えている理由が分かり、納得しました。講義の最後には、研究者の方が、講義中に紹介のあった植物や果物、またそれらを利用した様々な食品を持ってきてくださり、実際に食べることが出来ました。想像と違う味であったり、想像を超える美味しさだったり、日本では絶対に経験のできない講義だったと思います。

 それぞれの講義は、すべてが日本とは違う内容で、興味があるものばかりでした。とても貴重な経験が出来たと思います。(農学部3年 八木)

ホームステイ

 こんにちは。農学部3年の柏野です。メキシコでの生活もあと1カ月を切りました。今回は2週間ほど前に始まったホームステイについて話したいと思います。

 ホームステイが始まる前は不安な面もありましたが、ホストファミリーが「今日からここがあなたの家よ、気を遣わないでね」と温かく迎え入れてくれたので、とても安心しました。私の家族はお父さん、お母さん、兄、妹、犬2匹、猫1匹、インコ2羽、ニワトリ5羽です。ホストブラザー以外の3人はスペイン語しかしゃべれないのでコミュニケーションが大変です。ですが私のつたないスペイン語でも、家族のみんなは話を最後までちゃんと聞いてくれ、私に話すときも私が理解できるまでゆっくりと何度もジェスチャーを交えながら話してくれて本当に助かっています。休日には外でBBQをしたり、映画に連れて行ってもらったり、親戚のパーティーに招いてくれたりなど、まだホームステイが始まって2週間ですがとても充実した時間を過ごせています。

 また、お母さんは料理上手で私のために張り切って料理を作ってくれるので、毎日の食事がとても楽しみです。ポソレという豚肉をとろとろに煮込んだスープ、肉や魚、エビなどが入ったタコス、ふわふわなエビグラタンのようなスフレ・デ・カマロンなど、メキシコの家庭料理はどれも美味しいです。私も今度カレーやお好み焼きなど日本食を振舞おうと思います。

 これからホストファミリーとの時間を大切にたくさんの思い出を作りながら残りのラパスでの生活を楽しみたいです。(農学部3年 柏野)

ホストブラザーとシスター

永井くんのホストファミリー

初日に家族が連れて行ってくれた近所のお祭り