The La Paz Times~ラパス便り~第8回

The La Paz Times No.8 From 25/10/2010 to 29/10/2010

 暑さが舞い戻ってきているラパスです。今週から新しいフィールドワークが二つ同時並行でスタートしました。ここ乾燥地バハでは深刻な問題となっている「水」についてです。水道インフラ、利用者の立場、医療観点など様々な視点から「水」について考えていきます。

  1限目
9:00-10:30
2限目
10:40-12:10
3限目
13:10-14:40
4限目
14:50-16:20
5限目
16:30-18:00
10月25日(月) フィールドワーク5「ラパスにおける水と健康問題」
(医学研究科 栗政准教授)
フィールドワーク6「半乾燥地の都市域における水利用調査」
(工学研究科 赤尾助教)
10月26日(火) UABCS Culture Exposition
10月27日(水) フィールドワーク5「ラパスにおける水と健康問題」
(医学研究科 栗政准教授)
フィールドワーク6「半乾燥地の都市域における水利用調査」
(工学研究科 赤尾助教)
10月28日(木) 自然・生存環境概論⑤ 自然・生存環境概論⑥ 自然・生存環境概論⑦ フィールドワーク5/6
10月29日(金) 自然・生存環境概論⑤ フィールドワーク5/6 Multi Cultural Event

 オラ!今週の La Paz Times 講義・フィールドワーク担当の北垣です。 
 今週から2つのフィールドワークが同時進行でスタートしました。1つ目は工学研究科赤尾助教による『ラパスにおける上下水道の将来計画』で、2つ目は医学研究科栗政准教授による『ラパスにおける水と健康問題』です。5人1組になって両方を進めていかなくてはいけないので、方向性を決めることがとても重要だと感じます。さらに今回は各班とも課題の自由設定なので他の班と重複しないよう、各班の独自性が求められています。

 まず月曜日の午前中にオリエンテーションがあり、先生方から話題提供と今後のスケジュールについて説明がありました。そのあと早速、UABCS 浄水工場見学(飲料用の浄水場)があり、午後から『南バハカリフォルニア州(BCS)の水利用』についての話を CIBNOR技官の方から聞き、南バハカリフォルニア州一帯の水事情についての基礎知識を得ました。 
 火曜日は UABCS の現代言語学科Lengua Moderna)の学生のマルチカルチャーイベントに参加したのでお休みで、水曜日は LaPaz の水道局 (SAPA) の元副局長の方の話を午前中に聞き、午後から実際にLaPazの町中にある浄水場を見学に行きました。LaPaz では日本のように河川が有るわけでもなく、降水量は160~200ミリで、ハリケーンシーズンの8~10月の間、数日間しか降らないので、慢性的な水不足です。このことは前々回の『 BCSにおける NAFTA の影響』フィールドワークでも取り上げられた深刻な問題です。問題は主に農作業に使用する水や家庭に供給する水が不足していて、これから LaPaz の観光開発が進みLaPazの人口が増加していくと予想される将来に対してどのようにするべきか、また今回の LaPaz での調査を通して、世界や日本でも将来的に水が不足した時にどうすればいいかということも今回のフィールドワークで考えるべき課題です。

 そのために今回のフィールドワークは多くの野外調査が用意されています。木曜日は先生方からの話題提供があり、金曜日には午前中、下水処理場に見学に行き、LaPaz の下水道のインフラ設備について学びました。午後には今週学んだ事から来週のプレゼンでどういったことを発表するか、中間発表をして意見交換をしました。来週も様々な所に見学に行く機会があるので楽しみです。そして今回のフィールドワークを通して少しでも多くの事を吸収したいです。(北垣)

 

ラパス市唯一の下水処理場にて

 

 

 

汚泥タンクの上です。臭いがすごいです

 

 

メキシコについて

 

 8回目の「メキシコについて」です。今週は水に関するフィールドワークをやっていますので、このコーナーもその方向で書いていきたいと思います。「トイレについて」は既に書かれてしまったので別の視点から

 これまでの実習で、州政府関係や学校、民間業者、様々な施設を訪問させていただきました。そこで驚いたのはどこの施設でもペットボトルのお水がいただけるということです。お話を伺う部屋や会議室に通されたらとりあえず水。日本で言うお茶のようなものなのでしょうか、毎回学生たちの「今日水買っちゃったよ」という嘆きの声が聞こえます。

  鳥取では水道の水をぐびぐびのむ私ですが、メキシコの水は硬水なので日本人にはおそらく合わない、そうでなくとも近年メキシコにも水道水は飲まない、という文化が根付きつつあるようです。そう考えるとコップでお茶を出されるよりもペットボトルの水がいただける方が断然うれしいですよね、持って帰れますし。まぁ一番うれしかったのは地元卸売市場で冷えたコーラをいただけた時でしたけど。民間業者だったのに加え若い社長さんだったので学生のことを理解していてくださったに違いありません。 
その方々で頂けるお水ですが、時々ペットボトルのラベルがすごいのです。派手、というわけではないです。特徴的な二つの紹介だけしたいとおもいます。

 

 左がお世話になっている UABCS ブランド、右はなんと州政府です。日本で言うクリアファイルなんかを作るノリなんでしょうかね。確かに文房具よりよっぽどもらってうれしいかもしれませんが… 
ラパス、メキシコにおける水の重要性をこんなところからでも少しは感じ取っていただければ幸いです。(井上)

 

 

 

 

州政府のラベル。政府はリサイクルにも力を入れています!

 

 

 

 

コラム

 10月も下旬、もうメキシコに来て2カ月がたとうとしています。早いもんですねぇ~。もうすっかりこっちの生活にも慣れました。と同時に疲れもちらほら。。。海外での生活は何かと疲れます。 
噂に聞いていたとおり、10月に入ったとたん私たち学生の間で病人続出です。先日私もついに食あたりが原因と思われる発熱により一晩寝込んでしましました。やはり食あたりにより体調を崩す人が多いようです。ということで今回は海外に持ってきたい薬を紹介したいと思います。 
まずなんといってもこいつは外せません。黒くて丸い特有の強烈な臭い、そう、正露丸です。海外に行くときまず間違いなく持っていくことをお勧めします。少々の腹痛であればこいつがなんとかしてくれます。もちろん今回メンバーのほとんどの人が持参しています。 
 この前部屋の机の上に2つの正露丸が置いてありました。写真のこれがそうです。左の正露丸のふたが開いているのはご愛敬です。この写真をよく見てみると箱のデザインが微妙にちがいます。そう、なんと正露丸を製造している会社がちがいます!! 

 

 上の正露丸はラッパのマークで有名な大幸製薬。右はラッパのマークぽくてそうではない、日本薬剤株式会社。パッケージ似すぎです。いろんな会社が正露丸を製造していたことを初めて知りました。探究心は人間の性。ついつい他の相違点を探すべく中身を確認。ビンを取り出してみました。 

 

 

 

 

 

 これが中身です。糖衣錠ではありませんでした。左が大幸製薬のラッパのマーク、右が日本薬剤株式会社。写真では分かりにくいかもしれませんが、左のほうが色が濃いです。付属の説明書を読んでみると有効成分はほとんど同じだそうですが、ラッパのほうが含有量は少し多いようです。他にもいろいろと語りたいことがたくさんありますがページの関係で割愛させていただきたいと思います。くわしくはウィキペディアを参照。 
ぐだぐだと正露丸について語ってしましましたが、これも正露丸が海外に行ったときに大事であるということの証拠。他に持っていくことを強くおすすめしたいのが冷えピタと湿布。この二つはなかなか海外で手に入らないと思います。特に長期間海外に行くという人には必携です。海外に持ってきたい薬ということだったんですが気がつけば正露丸ネタがほとんど。おそるべし正露丸。みなさんが海外に行くときの参考に少しでもなればうれしいです。(今井)