The La Paz Times~ラパス便り~第4回

The La Paz Times No.4 From 25/09/2010 to 01/10/2010

 10月に突入しました!9月の猛暑に比べずいぶん涼しくなりました。日中の刺すような日差しはまだ健在ですが、朝晩は海からの風が心地よく吹いています。さてフィールドワーク「NAFTA体制下のメキシコ・南バハカリフォルニア州の農業」も終盤を迎えました。2回目のプレゼンのデキはいかに?!?!

  1限目
9:00-10:30
2限目
10:40-12:10
3限目
13:10-14:40
4限目
14:50-16:20
5限目
16:30-18:00
9月27日(月) スペイン語⑩ スペイン語⑪ 中南米社会経済事情 日墨文化比較③ 乾燥地科学概論④
9月28日(火) フィールドワーク2(農学部 小林教授、乾燥地研究センター安藤安藤准教授)
NAFTA体制下のメキシコ・南バハカリフォルニア州の農業
9月29日(水) フィールドワーク2(農学部 小林教授、乾燥地研究センター安藤安藤准教授)
NAFTA体制下のメキシコ・南バハカリフォルニア州の農業
9月30日(木) スペイン語⑫ 国際コミュニケーション論④      
10月1日(金) フィールドワーク2(農学部 小林教授、乾燥地研究センター安藤安藤准教授)
NAFTA体制下のメキシコ・南バハカリフォルニア州の農業
最終プレゼンテーション

 こんにちは!末次です。 
今週は9月最後の1週間でした。メキシコに来てからもう1カ月が経とうとしているなんて信じられません!それくらい、メキシコにいると毎日があっという間に過ぎていきます。それだけここでの毎日が充実しているということでしょうか。残り2カ月もあっという間に過ぎていくと思うので、一日一日を大切にしながら頑張っていこうと思います!

 さて、今回の日記では今週終わりを迎えた第2回フィールドワーク「NAFTA体制下のメキシコ合衆国南バハカリフォルニア州の農業」について報告したいと思います。 
このフィールドワークでは、農学部小林教授と乾燥地研究センター安藤准教授の指導のもと、NAFTA (メキシコ・アメリカ・カナダ3カ国間で結ばれている自由貿易協定)のメキシコ産業への影響について様々な視点から調査しました。農業復興・野菜作経営・肉用牛経営・農産物流通という4つのテーマについて4班に分かれ、調査しました。

 今週は南バハ・カリフォルニア州の野菜農家と畜産農家の見学に行き、フィールドワーク最終日にプレゼンテーションにて各班ごとに英語にて調査結果を発表しました。

 まず野菜農家と畜産農家の見学についてです。 
野菜農家見学では、最初に、メキシコでは一般的な家族経営の小規模農家を訪れました。この農家は以前JICAと鳥取大学の共同プロジェクトで小林先生が技術指導を行ったことのある農家でした。以前よりも規模が大きくなっていたらしく、プロジェクトの成果を垣間見ることができました。この農家ではトウモロコシやカボチャなどいくつかの野菜を家族で育てていました。次に、委託農業を行っている大規模農家を訪れました。最初に訪れた小規模農家よりもかなり規模が大きく、衛生管理も厳しかったです。ここではトマトだけを育てており、すべてアメリカの会社に輸出しているそうです。二つの農家を訪問して小規模農家と大規模農家の違いを知ることが出来ました。

 

小規模農家の畑とため池。このため池の水を大切に大切に使っているそうです。

 

大規模農家の畑と経営者の方から話を聞いている様子。とにかく広い!!!

 

 畜産農家見学では、最初に一般的な家族経営の小規模農家を訪れました。ここでは乳肉兼用牛とヤギ、シチメンチョウ、クジャクなどを飼育していました。あと、ここでは牛乳からチーズを作っており、農家の方のご好意で試食をさせてもらいました。独特の食感と風味があり、みんなで美味しくいただきました。次にシカを飼育している小規模農家を訪れました。メキシコでもシカを飼育している農家は珍しいらしく貴重な体験をさせてもらいました。 
農家見学を通して一番実感したことは、メキシコでは本当に水が不足しているということです。どこの農家も広大な土地を持っていながら使用できる水量が制限されていたので全ての農地を使用できていませんでした。水に関して日本が恵まれているのだということを思い知らされました。

  

小規模農家の牛さんとソーラーパネル。ここは電気が通っていないのでソーラーパネルが大活躍です!

 

 

シカ農家にて。このシカは乾燥に強いそうです。シカにえさをあげている様子

 

 次に調査結果の発表会についてです。フィールドワーク最終日に班ごとに調査してきた結果をパワーポイントを用いて発表しました。CIBNOR関係者の方々や UABCS の学生さんも来て、活発な質疑応答が行われました。CIBNORの関係者の方に、どの班の発表もすばらしかったと褒めてもらいました。どの班もなかなか良い発表が出来たのではないでしょうか。

 

プレゼンテーション発表の様子。様々な視点からの発表を聞くことができてとても興味深かったです。

 

メキシコについて

 

 こんにちは~。今週の「メキシコについて」担当の高木です。今回はフィールドワーク1:文化比較の実習を通して感じた、日本とメキシコにおける時間の過ごし方、概念の違いについて書きたいと思います。 
実習では班に分かれてプレゼンを行ったのですが、私達のテーマは「Tiempo -時間-」でした。La Pazの人々の時間の過ごし方から時間の概念を探ることを目的として調査を開始しました。実際に小学校、中学校、ダウンタウンを訪れ、アンケートなどを使ってデータを採取しました。

 

*アンケートに答えてくれている小学生 
今回は6年生18人から回答を取ることができました。小学生なのに、男の子達は髪型を整髪料できっちりきめていたのが印象的でした。

 

 まず驚いたことは、メキシコの学校が始まる時間が早いことです。小学校は 8:00 から、中学校は 700 から始まります。帰る時間はその分早く、小学校は 1230、中学校は 1350 に学校が終わります。私達のデータでは、ほとんどの半数以上の子ども達が2時から3時の間に昼食をとり、その後お昼寝をしていました。小中学生に限っては、まだシエスタの習慣が残っているようです。 
 私達は、更にメキシコの人々の時間がどれだけ時間に厳しいかを調べるために、腕時計をつけている人の割合を調べました。すると、大多数の人が腕時計をしていませんでした。それなら公共の時計がたくさんあるのかと思って、ダウンタウン周辺を歩いたのですが、2つしか見つけることができませんでした。しかも、2つとも使い物にならない状態でした。

*旧州議事棟の時計 
独立記念祭の装飾に隠れて時間を確認することが出来ない。

 

 

 

 

*教会の時計 
故障しており、ずっと2時を指したまま止まっている。
 

 

 

 

 日本の方々なら時計を身につけていないと不安と思われるでしょう。でも La Paz の街を良く観察してみると、時計なしでも生活していける形で街が作られているように感じます。例えば、バス。日本のバスの多くは時刻表が設置されており、時計を確認しなければいけません。しかし La Paz のペセロと呼ばれるバスは、バスの通り道に立って、バスが来たら手を挙げて乗り込むというシステムになっています。これなら時計はいりません。 
 我々一行は日々勉強に励んでおり時間を忘れるわけにはいきませんが、時間を忘れてくつろぎたい方々は是非メキシコに足を運んでみるとよろしいのではないでしょうか。(高木)

 

 

 

 

コラム

 学生宿舎での毎日の食事はほとんどは自炊ですが、外食も楽しんでいます。メキシコには屋台がたくさんあります。 
今週の木曜日は午前中しか授業がなかったので、この日のお昼ご飯を屋台で食べることにしました。私達が生活している宿舎から歩いて1分ほどの近場にあるお店で、鶏肉を1匹丸ごと焼いています。1匹を注文すると、すぐに大きな包丁でずばずばと切り分けてテーブルに持ってきてくれました。その豪快さに少し圧倒されました。 
 このお店のメニューは、鶏肉と、ニンジンの混ざったご飯と、トルティーヤとサルサソースがセットになっていて、トルティーヤにお肉を巻いて、タコスとして食べることができます。鶏肉は塩コショウの味付けで日本人の舌にも合い、炭火でじっくり焼いてあるので、とてもジューシーです。1匹の量は、女子3人で分けても多くて、少し残った分は持ち帰りました。私達が食べに行ったのは14時ごろだったのですが、その間に車で持ち帰りの注文をするお客さんが続々とやって来て、長い列になっていました。やっぱりメキシコの昼食をとる時間帯は遅いのだ、と再認識しました。(ランチタイムは14~16時です)ちなみに値段は、鳥丸ごと一匹とコーラ2本を注文して144ペソでした。(1ペソ=約8円)その安さに驚きました。 
 このお店は他の鳥大のみんなも行っている人が多く、すでにみんなのお気に入りのお店になっているようです。メキシコ料理はとてもおいしいので、食べ過ぎて持って来た服が着られなくならないように注意しなければ、と今から心配です。(田中)

 

たっぷりのサルサとたっぷりのお肉

 

 

 

 

屋台のお兄さんが鶏肉の場所を移動しながら、火加減を見て丁寧に焼いていました。