9期 ボツワナ

Dumelang, Le tsogile jang! (ボツワナの現地語でHello! How are you everyone?)

現在、私はトビタテ留学JAPAN理系コース第9期生として、アフリカ大陸南部に位置するボツワナ共和国に来ています。計画としては、2018年10月1 日〜2019年7月31日までの約10ヶ月間を、ボツワナ農業天然資源大学(BUAN)で研究インターンシップを行います。

 

第1回

◎ボツワナでの生活

 ボツワナは途上国ですが、良い意味で「途上国っぽくない」国だなあという印象です。現在、私は大学構内にある院生寮に住んでいますが、シャワーは3分程度待てば普通にお湯が出るし、水道水を直接飲めるし、トイレは水洗です。強いて言うなら、断水と停電が頻繁に起こること、些細なことですがシャワーヘッドが付いてないこと、トイレに便座がないことが不便です(便座は追々直してもらう予定です)。共有の洗濯機はずっと壊れていて手洗いだったのですが丁度最近直りました!

 大学から徒歩2~30分程度歩けばイオンほど大きいショッピングモールが3つあり、公共交通機関(コンビ:相乗りタクシーのようなもの、5~10分間隔ですぐ来る)で気軽に移動できます。街の様子は「鳥取より都会」だなと驚きました。

 ご飯は主に牛肉中心です。一般的に家庭が牛を所有していることが普通(しかも結婚の際には新郎は新婦に牛を8頭以上贈らないといけない)なので、牛肉が一番安いです。主食レベルでどこに行っても絶対牛肉のおかずがあります。炭水化物は、主にパパというトウモロコシの粉を炊いたものや、意外にライスをよく食べます。学食や大学周辺では、ランチが約150円〜200円でお腹いっぱい食べられます。

◎ボツワナの自然

 ボツワナの醍醐味の一つ、野生動物と大自然!到着してから早速現地で知り合った方と旅行へ行って来ました。保護区内では野生のサイ、シマウマ、ダチョウの親子などを見ることができました。バオバブの樹がたくさん自生しているエリアや、地平線まで続く塩類平原(マカディカディパン、カラハリ砂漠内)は「控えめに言って最高」でした!

 ボツワナに来たら、きっとアフリカに対する印象が一気に変わることと思います。友達はみんな穏やかで親切です。日本と比べて時間がゆっくり流れていて居心地がいいです。まだ到着して2週間程度しか経っていませんが、早速「もっと留学期間伸ばせばよかった!」と後悔しているくらいです。

 研究だけでなく、この国のことをたくさん知って、良いところをたくさん見つけて、みんなに伝えたいです。

 

第2回

 Dumelang, Le tsogile jang! 今回は、南アフリカ共和国のケープタウンへ旅行に行った時のことをご紹介します。

 ケープタウンはとても素晴らしい街でした!ボツワナに比べて接客が丁寧で仕事が早く、人が多いので活気がある上、料理はどれも美味しく、南部アフリカに訪れた時は、絶対足を運ぶ価値がある街だと思います。

 ところで皆さん、人種隔離政策「アパルトヘイト」ってご存知ですか?当時の旧非白人居住区を「タウンシップ」と呼びます。現在も南アフリカにはそういった地域が無数に存在し、今では白人・非白人問わず、たくさんの貧困層の人々がここで暮らしています。一方、私が泊まった宿泊施設の周辺は、ビーチ近くの、いわゆるお金持ちが住むエリアでした。日本ではそうそう見られないほど大が付くほどの豪邸が軒を連ね、「ここは本当にアフリカなのか?」と自分の目を疑いました。先進国と途上国が一つの地域に「一緒にある」という、奇妙な空間、というのが、ケープタウンで感じた私の印象です。

 ボツワナは土地が広く人口も少ないため、タウンシップほどの大規模なスラムはないです。でもやっぱり貧困な地域というものは存在します。私が住んでいるエリアはそのような地域から離れていて、これまで特に意識することはありませんでしたが、南アフリカから帰ってきてからは貧困や経済格差について考えるようになりました。これは、彼らにお金を与えるだけでは解決できない問題です。ある人が「Give the fish, I will eat today. But Teach me to fish, I will eat everyday」という言葉を教えてくれました。魚を与えるのではなく、どう魚を獲るかを教える。どうお金を稼ぎ、使い、貯めるのかを教えなければならないのだ、と。

 私達に、何ができるのでしょうか。どうしたら、少しでも何かの役に立つことができるのでしょうか。私の記事を読んで、少しでもアフリカのことや貧困、経済格差について興味を持ち、考えるきっかけになってくれればな、と思います。