ラパス便り第2回

おしらせ
公開日: 2012/10/04
 

ラパス便り vol.2 

【講義・フィールドワークについて】

 ここへ来てから早2週間、皆が段々と家族のようになっていくのが嬉しい今日この頃です。今年はどうやら異常気象らしく、例年にはないベタつく暑さにデービスでのカサカサな日々を懐かしむほど。そんな中、今週はケイツ先生の日墨文化比較という授業で私たちにとって初めてのフィールドワークがあり、金曜日のプレゼンテーションに向け奔走しました。目玉は火曜日と水曜日の学校訪問。合わせて100人程の学生さんがアンケートに協力してくれました。国が違えば教室の様子は随分と変わりますが、やんちゃそうな男の子、クラスをぎゅうじっていそうな女の子、コンパスをひたすら見つめる男の子、机の隅っこにファンシーな落書きがある女の子など子供たちの様子は日本と同じで、私の同級生のことが思い出されました。また、文化交流の時間では、浴衣という無敵の装備のおかげで低学年の女の子達ととても仲良くなることができました。あんなに短い時間だったのに絵や文房具など沢山の贈り物をもらって別れ際には思わずウルウル。そして、プレゼンテーション前夜はこれから恒例となるであろう睡魔との戦い。皆の頑張りが金曜日の達成感につながったのではないでしょうか。今週も充実した1週間でした!来週は何を学べるのかドキドキワクワクです。

                                         

 現地の私立学校にて、アンケートに協力してくれています。

 10時のおやつ休憩中に交流タイム。沢山の子と仲良くなりました。

 プレゼンテーション。皆興味深い発表をしてくれました。

                                         (農学部3年 A.I)    

                                           

【ラパスについて】

 こんにちは。ラパスは今日も快晴です。

 日本であろうとメキシコであろうと食べないことには生きていけません。今回は、近所にある大型スーパーの紹介をしようと思います。

 ”MEGA”です。歩いて5分、3人とも暑さにやられています。

 気になる品ぞろえですが、分かりやすく言えばラ・ムーとナフコを足して2で割った感じとなっております。(バレーボールも買えます。)

 商品の値段は決して高くはないけれども、期待していたほど安くもないです。でも、飲み物は結構安くて、ジュースなんかは4リットルで200円もしないので重宝しています。あとは、パン屋のパンも結構安くて、1つが大体30円~40円くらいで売られています。中には1つ7円くらいの通称1ペソパンなるものもあって、戦々恐々と買ってみましたが、予想以上においしくて、これからの主食となりうるのかも知れません。他によく買うものは、各150円くらいの食パン、ポテトチップス、ヨーグルトで、食パンは量の割に安く、ポテチも少々値は張りますが結構おいしいです。個人的にはヨーグルトがお気に入りで、どの味もおいしいのですが特にイチゴが好きです。あとは、150円~400円くらいのシリアルです。安いシリアルは口に合いませんでした。

                                      

 野菜は袋に詰めて1kg からペソで売ってます。

 サボテンも売っております。

 日本ではお目にかかれない4ℓドリンク。個人的に手前のフレスカが好み。

 例の1ペソパン。安さの裏には一体何が…!                             

                                   (農学部3年 K.I.)                                     

 

【コラム】

 授業を通して感じた日本とメキシコの違いについて書きたいと思います。

第一週から第二週にかけて、ケイツ先生の文化比較のフィールドワークがありました。Cultural value, Coming of age, Custom and taboo, Genderの班に分かれ、市街地を周って調査したりアンケートを作り小学校と高校を訪問したりしました。私はGenderチームで、主にLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなど)について調査しました。

 上記のレズビアンやゲイという言葉を聞いてどのようなイメージを持ちましたか?日本では彼らLGBTに対して差別や偏見があり、政治にもサポート体制はありません。メキシコでは彼らはノーマルであり、一人の人間として尊重されるのは当たり前だそうです。メキシコシティでは同性婚もできます。アンケートではLGBTに今まで会ったことがある人がほとんどでしたが、日本人に聞くと会ったことがないと答える人が多いでしょう。メキシコでは自分のことをオープンにしやすい、または友達に話しても問題がなく、日本では社会が同性愛を是としない風潮なので可視化されにくく、会ったことが無い人が多いのだと思います。会ったことがないと思っている人でも、実は身近にいたり、友達だったりするかもしれません。教育についても、日本ではLGBTや同性愛について習うことはほとんどありませんが、ここラパスの学生は3分の1の学生が習ったと答えました。これもメキシコでLGBTがノーマルとされる要因になっていると思います。

 自分にとっては自然であるのに、社会上の「自然」ではないために、自分を否定する。メキシコでLGBTの人々が自分を隠さず自分らしく過ごしている姿を見て、なんて素晴らしいのだろうと思いました。日本で、LGBTがメキシコのように当たり前の存在になることは、時間がかかるかもしれないですが、一人ひとりがきちんと知識を得ることで変わるだろうと思います。

                                         

 私立の学校訪問。幼稚園児くらいから高校生までいました。幅広い層の子供達と交流できました。アンケートも真面目に答えてくれました。

 

 ラパスの市街地にはLGBTの象徴の旗のレインボーフラッグがかかったお店がありました。

 キリスト教の学校訪問で、聖書では同性愛は禁止されているが教会側は彼ら一人ひとりを尊重してサポートしていると教えてくれました。 

 公立高校訪問では日本人が珍しかったのか人だかりができて熱烈な歓迎を受けました。

                                     (農学部 3年 H.O.)