THE LA PAZ TIMES 2009 No.7

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月 日

1限
(9:00~10:30)
2限
(10:40~12:10)
3限
(13:10~14:40)
4限
(14:50~16:20)
5限
(16:30~18:00)
10 19 スペイン語⑬ 国際コミュニケーション論⑦ 中南米社会経済事情⑥ 日墨比較文化⑥  
10 20 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成
10 22 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成
10 23 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成
10 24 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成

  

  先週に続いて、今週のフィールドワークは、太陽光エネルギーを使った水素生成についての実験を行いました。学生を2つのグループに分け、片方のグループは実験、もう一方のグループはデータ整理、といった形で進めました。今回の実験は、すべて学生宿舎で行いました。宿舎の屋上に太陽光発電パネルを置き、そこから地上に設置した手作りの装置につないで水素を発生させました。自動で記録する測定機器が壊れてしまっていたため、5分おきに朝9時から夕方6時ごろまで、気温や装置内の水温、発生した水素量など、あらゆる測定値を測り、それらの膨大な量のデータをパソコンに入力・計算しました。
 データを入力し終えて、発表するプレゼン資料を作っている最中に、私たちはさまざまな壁にぶつかりました。それは、慣れない工学系の実験であったということで結果の考察や処理にとまどったことなどです。(今回のカリキュラム参加学生はすべて農学部系と、地域学部の学生です。)その中でも一番難しかったのが、今回のプレゼンは、全員で一つのプレゼンにまとめなければならなかったことです。全員で話し合うことは難しかったため、各班から数人が集まり意見を出し合う、という形にならざるをえませんでした。それでも最善をつくしてメンバー全員の考えをまとめることに労力を要しました。

また、今週から土日の午前中を使っての英語の補習授業が始まりました。自分たちの英語のスキルアップのため、希望者のみの受講するということでしたが、結局全員が授業を希望しました。一日目にクラス分けの初歩的なテストを行いましたが、文法をあいまいに覚えてしまっていたことにより、途中迷うところがいくつもあり、自分の英語の理解不足を痛感しました。
 スペイン語の授業は、先生の教え方がとても上手で分かりやすく、一瞬で過ぎてしまいます。だんだんと覚えた単語も増えてきたので、授業だけではなくメキシコ人と話すことがとても楽しくなってきました。日常生活で自分の拙いスペイン語が伝わったときのうれしさは、現地でしか味わうことができないことかもしれません。
「もう一か月半しかない」という危機感だけでなく、この一か月半の間に自分が成長したことに自信をもちながら、もっともっと成長していきたいと思います。(名嶋)
 

 

~メキシコについて~

  メキシコでは日本と食事をとる時間が大きく異なります。人によっても違いますが、遅めの朝食や軽食が多く、そのため、路上ではタコスなどが売られている屋台をよく目にします。
メキシコ料理というとタコスを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。実際にメキシコではよくタコスが食べられており、町中いたるところにタコススタンドがあります。タコスの皮をトルティージャ(Tortilla)と言います。トルティージャには、トウモロコシ粉で作ったマイース(Maiz)と、小麦粉でつくったアリーナ(Harina)があり、マイースはあっさりしていて、アリーナはもちもちした感触があります。どちらかを選んで、お肉、魚、トマトと玉ねぎなどで作ったサルサや、アボガドソース、いろいろな野菜を好みでトッピングして食べます。しかし、辛めのサルサもあるので苦手な人がオーダーする際には注意が必要です。


タコス・デ・ペスカード(魚のタコス)
海産物が豊富ならではのタコスです

 
 そして、トルティージャはタコスだけに使われているのではなく、パリパリに揚げてその上に具をトッピングした、トスターダス(Tostadas)という料理もあります。アリーナのトルティージャに、お肉などを玉ねぎやサルサと一緒にいためた具を入れて、クルクル巻いたブリートスというのもあります。こういったように、トルティージャを使った料理は、タコスだけでなく様々な種類があります。
他にもエンパナーダ(Empanada)とい小麦粉の生地にお肉やチーズなどを詰めて油で揚げた軽食もよく売られています。UABCSの売店でも売られていて、1限目のスペイン語の授業が終わると、みんなこぞって朝食にエンパナーダを買いに行きます。先生には「Vamos a empanada!! (Let’s go エンパナーダ!!)」と授業終わりに言われるようになりました。
寮での食事もタコスを作ったり、除々にメキシカンスタイルになりつつあります。これら以外にもたくさんの種類の軽食があり、メキシコ料理を手軽に楽しめることが嬉しいです。これからはメキシコの郷土料理にチャレンジしたいと考えています。  (南都)
 


授業の合間に、やみつきエンパナーダ
 

・・スタッフから一言・・

 学生達が先週から2週間にかけて行った、太陽光発電実験では、2度のハリケーンがバハ付近に近づき、雨や曇りがちな天気となりました。曇りとはいえど、雲の隙間を縫うようにして現れる太陽の日差しは強烈です。ここバハカリフォルニアでは、強烈で、ふんだんにある太陽エネルギーはどのように利用されているのでしょうか?
一歩ラパス郊外に踏み出すとそこは、サボテンだらけの荒野。殺伐とした荒地にも農家が点在しており、それらの多くは、家畜経営により生計を営んでいます。点在する農村に電気供給のためのインフラ整備を行うのはコスト的にも高く、ソーラーパネルによる発電で生活や畜産経営に必要な電力をまかなっている農村がたくさんいます。そして、州政府もそういった太陽光発電パネルの普及に努めています。
今週フィールドワークの一環として、実際に太陽光発電のみで生活している農家の見学に行ってきました。ラパスの町から車で30分も走ると、そこは一面サボテンだらけ。見渡す限りのカルドン(ジャイアントサボテン)の中、幹線道路の1号線がいつまでも遠くに続いています。
サンペドロという町に入り、幹線道路からサボテン畑の中の道なき道をひたすら走ること20分。ぽつんと見えてきた一軒家。確かにこんなところに電気を通すのはどう考えても大変です。ここの家主、ヘラルドさんは、80頭の牛を飼っている家畜農家で、キョーセラの小さなソーラーパネルを政府の援助もあって設置していました。主には井戸からの揚水のための動力として使用していました。生活水と、家畜の水、そして飼料用作物栽培のための灌漑水のために、井戸からの揚水は生活に欠かせません。以前はガソリン駆動エンジンを利用していましたが、ガソリンをわざわざ買いにいかなくてはならないし、エンジンが故障することも多々あり、ソーラーパネルに変えてからはそういったトラブルがなくなり、重宝しているといことでした。
 3人の家族でひっそりと暮らしているところへ、約20人もの団体がどっと押しかけ、「ご迷惑では・・?」と思いきや、家の中にまでご案内して頂き、あげくには手作りチーズを振舞って頂きました。改めてメキシコ人のホスピタリティに感激してしまいました。
 ラパスの町を抜け出した「お出かけ実習」。サボテン畑の質素な農家の暮らしに、学生たちもたくさんのことを考えさえせられたのではないでしょうか。

 


同行してくれたCIBNOR技官のルイスの
説明をみんな熱心に聞いています。
ヘラルドさんありがとうございました!
  

 

<<PHOTOS>>

“CIBNOR vs Tottori” 我らがエース!

農家訪問のため、ラパスの町を一歩でると
そこは果てしなくつづく一本道。周りはサボテンだらけ
ヘラルドさんちの手作りチーズ。濃厚です
初めてラパスの町を離れての農家見学 フィールドワーク、最後のプレゼン
 
~コラム~

 私がメキシコという国に来て感じたことは、日本とは文化から言語まで多くのものが異なるということでした。
しかし、その中でもメキシコと日本、どちらの国でも変わらないものを発見しました。それは「スポーツを楽しむ心!!」です。

 私達はメキシコに来て、授業や実習の合間を縫って、野球、バレーボール、テニス、バスケなど、何かしらみんなスポーツを楽しんでいます。日本ではあまりしていなかったスポーツも、他のメンバーがしていることで興味を持ち、新たにやり始めた人もいます。

 そして何より私達は私達だけで楽しむのではなくメキシコの方々と一緒に楽しんでいます。今週は私達でチームを作り、メキシコの方々と野球の試合をしてきました。試合はもちろん真剣勝負でしたが、終わるとみんなで写真を撮るなど本当に楽しい時間を過ごすことができました。
スポーツは言語関係なく、みんなで楽しむことができます。
私はメキシコに来て改めてスポーツの素晴らしさを感じました。

 そして今週、私もテニスに行ってきます♪♪
国など関係なく、みんなでテニスというスポーツを思いっきり楽しんできます!!

 

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