THE LA PAZ TIMES 2009 No.6

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月 日

1限
(9:00~10:30)
2限
(10:40~12:10)
3限
(13:10~14:40)
4限
(14:50~16:20)
5限
(16:30~18:00)
10 12 スペイン語⑪ 国際コミュニケーション論⑤ 中南米社会経済事情⑤ 日墨比較文化⑤  
10 13 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成
10 14 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成
10 15 スペイン語⑫ 国際コミュニケーション論⑥ 地域開発・保全④ 地域開発保全⑤  
10 16 フィールドワーク3:メキシコの太陽光による水素生成

 

 

  今週も様々な授業がありました。その中の「国際コミュニケーション論」の授業で、我々は7分間英語でプレゼンテーションを行いました。お題は何でもよいのですが、原稿を出来るだけ見ずに、かつシンプルに作るという課題を我々は与えられました。今回は初めて、グループではなく一人でプレゼンテーションを行う、ということに加えて、英語での発表ということで、皆発表の前日には目の色を変えて練習を行っていました。その練習の成果が出たのか、皆それぞれが個性的で興味を引くプレゼンテーションが出来ていました。しかし課題もあり、先生からは英語の発音が悪い、英語の文法的なミスが多すぎる、もっと分かりやすくプレゼンテーションをしなさい、といった様々な指摘を受けました。この授業を通して我々は残りの期間、今まで以上に全力で勉強しなければならないということを再認識しました。
  また今週からは新しく工学部西村先生のフィールドワークが始まりました。テーマは「メキシコの太陽光による水素生成」です。水素は燃焼してもCO2を発生せず、燃料電池や石油枯渇後のジェット燃料、自動車燃料としての利用が有望視されています。またメキシコの乾燥地域では電気インフラが未整備なところがあるので、水素による燃料電池をこのような地域での電源として用いることが出来ます。今回の実習では、ラパスの豊富な太陽光と海水を利用して、太陽光で発生させた電力で海水を電気分解し、水素を作ることが目的です。
今週は、ハリケーンによる天候の悪化が心配されましたが、実習の日は無事晴れて実験を行うことが出来ました。まだまだ慣れないところもありますが、皆で力を合わせて有効なデータを取りたいと思います。
メンバーはそれぞれが、もっと勉強しなくてはいけないという危機感を持っています。ラパスに来て1ヶ月が経ちますが、ますます成長していけるように残りの期間、遊びも含めて全力で走って生きたいと思います! (小泉)

 

 

~メキシコについて~

  クリーンな国、日本と比べて、メキシコでは、衛生的ではないと感じることが多々あります。街中、蠅だらけです。道端はもちろん、スーパーのお惣菜コーナー、パン売り場、野菜売り場の全てに蠅が飛び交っています。さらに、明らかにカビが生えているケーキも、腐っている野菜も並べられています。日本なら誰も買い物に来なくなるでしょう。
 学校の食堂や売店にも蠅はいますが、ある日、道端にある売店で、ドーナツが売ってある入れ物の中をたくさんの小さな蟻が歩いていました。蠅には目をつぶれても、さすがに私は、このドーナツに手を伸ばすことが出来ませんでした。
私たちが利用しているペセロ(公共バス)のシートは穴があき、落書きがされ、窓ガラスは曇って薄汚れています。日本にこのようなバスがあったなら座席に座ることを躊躇してしまうでしょう。
日本から見たら、これらのどれもがあり得ないことだと思います。しかし、実際にメキシコで生活をしてみると、どれもさほど気になりません。腐っているものや蟻が集ったものは買わなければいいし、蠅だって追い払えば済みます。人は陽気で温かく、バスはレディーファーストが徹底されていて、女性は他人であっても必ず席を譲ってもらえます。小さな男の子が当たり前のようにすっと席を譲った時には驚きました。日本ではまず見られない光景です。
私は、日本とは対極のように思われるメキシコに来てみて初めて日本人の潔癖な生活に寂しさを感じました。(佐々木)

 


 

 

 

・・スタッフから一言・・

 ラパスは海沿いの町なので、漁業が盛んです。セントロ(ダウンタウン)のメルカド(市場)には魚屋さんが数件並び、朝早くから魚介を買いもとめるお客さんで賑わいます。
 ラパスには魚介類の料理がたくさんあります。生のホタテ貝にレモンを絞ってトウガラシのソースと醤油をたらして食べたり、海老や魚をレモンでしめてあるセビッチェをクラッカーの上にのせて食べると最高です。また、スープの種類も豊富でSopa de mariscos(魚介類のスープ)や Sopa de Pescado(魚のスープ)などがあります。こちらではスープをオーダーすると、大きなボウルにスープが盛られて、トルティージャと一緒にでてきます。スープはサイドメニューではなく、それだけでお腹いっぱいになります。日本に帰って一番恋しくなるのはこの、“Sopa de mariscos”だと思います。新鮮な魚介類が豊富なラパスならではの料理、ラパスに来ることがあれば、是非おためしください!!

 
  ホタテの刺身とセビッチェ     魚介類のスー プ

 

<<PHOTOS>>

国際コミュニケーション論でのプレゼンテーションで
柔道の技を実演
フィールドワーク用の海水を採水中

学生宿舎にてレポートを作成中。真剣です 学生宿舎の屋根から一枚
夜には寄席が行われました。題目は「桃太郎」

~コラム~

 ラパスに来て早くも1カ月が過ぎました。最近ではメキシコでの生活にも慣れ、日本人同士の日常会話も「ありがとう」が「グラシアス」に、「お願いします」が「ポル・ファヴォール」になるなど、順調にメキシコ人化していっています。
他の人の記事でも話題になっていたように、メキシコ人もびっくりするくらいのたくさんの雨がラパスに降り、ここは鳥取か?と勘違いしてしまうほどでした。皆さんご存知の通り、もともとメキシコ、特にラパスは決して水資源が豊富ではありません。生活水は2~3日おきに給水され、給水時に屋根の上に設置されたタンクに貯水された水を日々利用しています。使いすぎるとタンクが空になり、次の給水時間まで待たなくてはなりません。そのため私たちは日々「シャワーの水が途中で止まるかもしれない・・・」という恐怖と闘いながら節水して生活をしています。そのおかげか、まだ水が止まるという最悪の事態にはなっていませんが、乾期に入る11月、12月は果たしてどうなるでしょうか。前置きが長くなりましたが、今回は僕たちがそうならないためにどのように節水しているかを紹介したいと思います。
  “節水”という行為がいまでは当たり前になり、無意識に水の節約をしていたので、改めてこの記事を書くにあたり、いろいろなことに気が付きました。特に料理時は毎日の事だけあって、効率的に水を使わなければなりません。野菜や食器を洗う時は、蛇口から出す水はボールペンにも満たない細さです。また、食器を洗う時には水をためて洗うのはもちろん、その水は写真のように野菜を洗った水をためて利用しています。もちろん何が一番いいかというと洗い物を出さないことがいい事です。したがって一度使ったフライパンやお皿は何回も使いまわしています。
この前タコスパーティーをした時に、メキシコ料理が節水の面で優れていることに気付きました。それは洗い物がほとんど出なかったからです。トルティージャ(タコスの生地)がお皿の代わりとなり、これが究極の節水だと感じました。そしてメキシコでタコスが広がった理由はここにあるのでは?という疑問が生まれ、もし機会があればその辺も調べたいと思います。
 このようにメキシコでは日本にいた時には考えられないくらい水を大切にしています。日本のように水を大量に使い、流しっぱなしでも気にしないという生活は今考えるととても恐ろしいです。最近言われている「日本はエコである」という考え方は、外国で暮らしてみて初めて答えを出すことができるのではないでしょうか。(土佐)

                          

 

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