メキシコ海外実践教育カリキュラム 第13週

<-  ◆◆◆  メキシコ海外実践教育カリキュラム 第13週 ◆◆◆  ->

 

第13週 (11月29日~12月5日)

 

12月になりました!いよいよメキシコ海外実践教育カリキュラムも最終週を迎えました。
ラパスの町はすっかりクリスマスモード。カトリックの国メキシコではクリスマスは一大イベントです。ツリーや電飾がいたるところに見られます。
最終実習ではお待ちかねの「1泊2日山登り調査」が組み込まれました。ラパス南部に位置する国立自然保護地域の中を、登山というより、上って下って・・のトレッキングという感じでしょうか。そして最後のプレゼンのためのデータ整理と準備で、今週も寝不足の毎日が続きます・・・。

CIBNOR本部の前にも大きなツリーと「謹賀新年」の電飾が→


 

《第13週スケジュール》
 

1限
(9:00~10:30)
2限
(10:40~12:10)
3限
(13:10~14:40)
4限
(14:50~16:20)
5限
(16:30~18:00)
1 Fieldwork12
「標高に伴う森林の樹齢構造と成長量の変化」:佐野
2 Fieldwork12
「標高に伴う森林の樹齢構造と成長量の変化」:佐野
3 CIBNOR研究者講義/Salvador Lluch  CIBNOR研究者講義/Ricardo Perez    
4 Fieldwork11&12
合同プレゼンテーション
閉講式  
5   UABCS
閉講式

12月1日(月)

メキシコ実習も残り1週間を残すところとなりました。
メキシコ最後の実習は、農学部佐野先生による「標高に伴う森林の樹齢構造と成長量の変化」についての調査です。朝早くから出発してSierra de La Laguna(ラグナ山脈)という自然保護地域での調査を行いました。乾燥地の山は、標高による植生などが日本とは全く違っており、その違いをホセ・ルイス・レオン(CIBNORの森林環境におけるスペシャリスト)先生と佐野先生に教わることができてとても興味深かったです。

夜は山でキャンプという予定だったのですが、今回は自然保護地域の許可が取れなかったこともあり、一度下山して、海沿いにあるホテルの中庭にテントを張ってキャンプをしました。しかし、いくらホテルの中庭と言えど、そこは野外!絶え間なく続く、静寂を切り裂く車の騒音、野犬の遠吠え。いびき。男たちの熱気。迫り来る小型吸血動物(蚊)の恐怖!
結局、私たち20名は朝まで深い眠りに着けずに更に過酷さを増す実習二日目を迎えるのであった。。。。。 (田中は)

 

12月2日(火)

コルテスからの日の出
  


朝5時起床。今回の研修で一番早い起床時間です。みんな眠たい目をこすりながらテントから出てきました。テントをたたみ、朝ごはんを食べ、昼食を持って出発です。

今日で今回の研修の全てのフィールドワークが終了します。
最初に佐野先生からその説明があった時に、みんなこれまでの長いようで短かった数々のフィールドワークを思い返し、最後の一日を悔いのないように気合を入れて頑張ろうと誓い合いました。

今日はSierra de la LagunaのTropical Dry Forest地帯にある滝のある山にて調査がありました。ホテルから車で30分ほど走り、そこから1時間半ほど歩いて山を登った所で調査開始です。作業内容は昨日と同じなので、どの班も手際よく調査を行いました。今日も成長錘(年輪を測る道具)を折ってしまう班がありましたが、先生はその努力を認めてくれました。
調査終了後時間が余ったので、Jose Luisさんが近くの美しい川に連れて行ってくれました。この2日間の調査は過去最高に大変でしたが、Sierra de la Lagunaの壮大な自然に囲まれての調査は、とても有意義なものになりました。

ひとつ心残りなのが、明日からプレゼン発表まで2日間しかないことです。
みんな ¡animo!    (末次)

※ このSierra de La Lagunaでの調査の詳細については、「ラパス便り特別版その2」をご覧ください!


 

今日のお昼はブリートス
(名付けてメキシカン春巻き?)

お疲れ様でした!

 

12月3日(水)
Ricardoさんは日本語も上手です↓
今日は最後の講義ということで、最初にして最後、CIBNOR研究員の講義を受けました。
まずDr. Salvador Lluch氏による「Climate variety and fisheries retrospective and modeling approaches」という講義を受けました。イワシとアンチョビの動向を数年にわたってモニタリングし、地球温暖化が漁業に与える影響を調査するというものでした。
その次は、高知大学で博士課程を修了したDr Ricardo Perez氏による、「The Mexican strategic alliance and innovation network of the aquaculture industry」という講義で、メキシコの研究機関、政府機関、そして漁業生産者が一体となって問題解決に取り組むシステムについて紹介してもらいました。
今まで海洋系の授業を受けたことはなく、初めて知ることも多く、新鮮で興味深かったです。
午後からは明日のプレゼンテーションに向けての準備です。
先生にアドバイスをいただきながら、採集してきたサンプルの年輪を読んだり、プレゼンのスライド作りを行いました。さて、今日は何時に寝ることができるのでしょうか・・・。 (竹内)


12月4日(木)
この日は泣いても笑っても、ここメキシコでの最後のプレゼンテーション発表の日となり、また、CIBNORでの閉講式が行われる日でもありました。
今回のプレゼンは、いつもより準備期間が短く感じ、プレゼン自体も2週にわたって行われた佐野先生・田川先生の両先生のテーマを合作し、30分で行 うと言う、今までにない長さを、各班が受け持つことになりました。今回の佐野先生のフィールドワーク地であるシエラ・デ・ラ・ラグーナでの樹木調査キャンプをはさんだ後、1日という作成期間の中で、各班が殆ど徹夜覚悟で挑んだのでした。
今までももちろんそうですが今回も、各班がすべての力を出し切ってプレゼン準備・発表を行うことができたと思っています。それがひしひしと分かったのはプレゼン発表後、ディスカッションが 絶えなかったことです。皆の発表後の達成感を見るとそれはすぐに確信できました。CIBNORの研究員である、ホセ・ルイス・レオン先生に〝スペイン語に訳してCIBNOR関係者内で発表したい〟〝新聞に載せたい〟という評価をいただいた時は、徹夜明けで半ばクラクラしていたのですが、内面ほっとし、喜んだのを記憶しています。

発表後の閉講式では、修了書の授与もあり、感傷に浸ってしまいましたが、その後の立食パーティでは、プレゼン疲れを吹き飛ばすくらい、メキシコ料理と関係者の方々との話を楽しむことができたのではないかと思います。
発表後の閉講式では、修了書の授与もあり、感傷に浸ってしまいましたが、その後の立食パーティでは、プレゼン疲れを吹き飛ばすくらい、メキシコ料理と関係者の方々との話を楽しむことができたのではないかと思います。(中嶋)

壇上には本名俊正理事(鳥取大学)Hernandez所長(CIBNOR)→
Gaitan教育副学長(UABCS)

修了書の授与 スペイン語で最後の挨拶です

立食パーティの様子。お世話になった方々と話がはずみました!

 

 

12月5日(金) 

 メキシコ滞在期間も残りわずかになりました。現地の友達、売店のおばちゃん、先生方や、通学路、学校、思い出の場所との最後のお別れが続いて寂しいです。
ハードな山登り実習の後の最後のプレゼンも、各班が最後の団結力で乗り越えることが出来ました。苦労を共にしたためよりいっそう団結力が強まり、いい雰囲気で終わることが出来ました。

 この日はUABCSでの閉講式が行われました。UABCSから特別に私達20人へ、修了証書が手渡され、この実習に参加してくれたUABCSの先生や学生にも修了証書が授与されました。

 

 

 


~AMIGOS DE LA PAZ アミーゴス・デ・ラパス~
<参加学生からの生の一言 >

Desde Habitacion 6
学生宿舎Room 6から

★ もうすべての実習も終了し、最後のフィエスタも終わってしまいました…せっかく仲良くなったメキシコの友達や先生方と別れなければならないのはとても寂しいです。
しかし、ラパスでの3ヶ月の思い出はいつまでも僕の心に刻み込まれているでしょう。最後に今回この実習に関わったすべての人にgracias(ありがとう)と言いたいです。いざ日本へ!(中村)

★ ついに最終週です。ここまでの期間が過ぎてみると、いろいろなことが一種運で過ぎていったことが、少し悲しくもなります(笑)。必死で取り組んで来たといえるかどうか、それさえ考える暇もないこともありましたが、この日までなんとか過ごして来られたという自信は、たしかに心の中にあります。いろいろなことを記憶にとどめ、たくさんの人が待っている日本に今、帰ります。(中嶋)

★ 「今までこんなに寝不足が続くほど勉強したことがなかった!」とみんなが口を揃えて言うくらい、ハードなメキシコ海外実践教育カリキュラムが何とか無事に終了しました。
   本事業3年目と言うこともあって、CIBNOR・UABCSも20人の学生が来るのを楽しみにしてくれていたようです。両機関の多大なる協力があって成り立つこの事業。実際に講義・実習を担当していただく研究者や教員、技官などの他に、目に見えないところで、講義室・バスの手配、学生宿舎の清掃や管理など、たくさんの人が関わってくれています。みなさんどうもありがとうございました!!Muchas, Muchisimas Gracias! 
 

  
参加してくれたUABCS学生や先生たちと一緒に