早いもので、メキシコでの実習も残すところあと2週間を切りました。これまでの実習のレポート提出に加え、先日行われた「日墨文化比較」最終講義でのプレゼンテーションの準備などもあったため、日々の課題も盛りだくさんで忙しい毎日を送っています。
日墨文化比較では、日本人2、3人と現地の学生2人のグループに分かれ、1950年代から現在までを10年ごとに区切り、各年代の愛情表現についてグループ毎にプレゼンテーションを行いました。話し合いはもちろん英語で行われ、日常会話ではあまり使われない英単語でのディスカッションに、皆が四苦八苦しながらも楽しく準備が出来ました。本番では、失敗したら申し訳ないという気持ちで震えたり、準備していた音楽が流れないなどアクシデントはあったものの、なんとか終わらせることが出来ました。
このフィールドワークで、全ての班に共通した調査目標は、「ここ、メキシコ・ラパスに私たちが貢献できることは何か」ということ。今年で4年目にな

るこのプロジェクトにおいて、私たちは様々なものを得、たくさんの人にお世話になっています。アンケート調査に快く答えて下さる市民の方々、一緒に授業に参加してくれる現地の学生、仕事時間を割いてメキシコの情勢について話して下さる市役所の方々…その全てに感謝の気持ちでいっぱいです。
一方、私たちはたくさんのことを身につけたものの、この町に何も還元できていないような気がしています。そこで、ラパスが観光地として発展するための提言や、小学校を訪問してゴミ問題についての授業を行うなど、様々な方法でラパスに貢献したいと考えています。ある班は、ラパスにとって必要なものは何かを考えるために、実習が始まる前から何度も市街に出て事前アンケートを行っていました。授業後の疲れた時間に調査へ出かけ、スペイン語の回答を自分たちで翻訳している姿を見て、私も頑張ろうと刺激を受けました。
実習も終わりに近づいた現在、私自信を含めた多くの学生が、自分たちはちゃんと成長できているのか不安に思っているように感じます。しかし、アンケート調査一つをとっても、どのような形式のアンケート用紙を使うと答えやすいか、話しかける第一声はどのようにするかなど、これまでの実習を通して経験した成功や失敗を最大限に生かし、来たばかりの頃の自分達からは想像もつかないほどスムーズに調査を進められるようになりました。
残された貴重な時間の中で、悔いを残すことのないよう、自分たちが出来ることを最大限に生かしたフィールドワークにしたいと考えています。 (佐々木)