メキシコ海外実践教育カリキュラム 第8週

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第8週 (10月25日~10月31日)


いよいよ3ヶ月間のメキシコ実習も折り返し地点。今週からA・B2つのグループに分かれて、農学部の遠藤助教による「乾燥地における土壌調査と土壌診断法」と、岩瀬教授による「乾燥地植物の菌根共生-根に共生する菌類の特徴と共生構造の観察」の2つのフィールドワークが始まりました。


今週火曜日の夜には雷を伴った豪雨がラパス市内に降り、翌日のフィールドワークに影響が出ないか心配されましたが、翌日にはすっかり晴れて空には虹が!!“乾燥地の空にかかる虹”というすばらしい光景に見送られてフィールドワークに出発しました。



《第8週スケジュール》

1限
(9:00~10:30)
2限
(10:40~12:10)
3限
(13:10~14:40)
4限
(14:50~16:20)
5限
(16:30~18:00)
20 スペイン語(UABCS/Guadalupe Urban) 国際コミュニケーション論
(UABCS/Bertin Nienhuis)
自然・生存環境概論
(UC Davis/Kaya)
 
21 Fieldwork 7&8
「乾燥地における土壌調査と土壌診断法」:遠藤
「乾燥地植物の菌根共生-根に共生する菌類の特徴と共生構造の観察」:岩瀬
22 Fieldwork 7&8
「乾燥地における土壌調査と土壌診断法」:遠藤
「乾燥地植物の菌根共生-根に共生する菌類の特徴と共生構造の観察」:岩瀬
23  スペイン語
(UABCS/Guadalupe Urban)
  自然・生存環境概論
(UC Davis/Kaya)
自然・生存環境概論
(UC Davis/Kaya)
 
24 Fieldwork 7&8
「乾燥地における土壌調査と土壌診断法」:遠藤
「乾燥地植物の菌根共生-根に共生する菌類の特徴と共生構造の観察」:岩瀬


10月27日(月)
 

この日はUABCSで授業の日でした。
1限目のスペイン語の時間でもテスト、2限目の国際コミュニケーションの時間でもテストがありました。スペイン語のテストは動詞の活用や疑問文についての内容でした。国際コミュニケーションのテストは、20人がそれぞれ自由なテーマでプレゼンテーションを作り、発表するというものでした。内容はUSJ・京都・北海道・・・といった日本の観光地についての紹介から、ハエの特性の紹介といったユニークな内容のものまでありました。メキシコの人々にとってだけでなく、私たち日本人にとっても何を紹介したいのか、どうやって紹介すればわかりやすいのか考えながらプレゼンテーションを作るということは、とてもためになるものだったと思います。
3限目はDiana先生による英語の授業、4限目はUC DavisのKaya先生による線虫についての授業(←写真右)でした。線虫の特性や線虫の有用性など、初めて聞く内容に苦戦しましたが、とても気さくな先生で丁寧に教えてくださいました。実際に先生の講義の中に出てくる昆虫の実物を見させていただきながらの授業だったので、とても楽しみながら受けることができ、印象に残る授業でした。(田中ま)


10月28日(火)

火曜日からまた新しい実習のスタートです。この2週間は植物菌類科学コースの岩瀬先生と国際乾燥地科学コースの遠藤先生による農学部weekとなります。火曜日は先生方による専門分野の講義と実習内容の説明、専門器具の取り扱い方法について授業を受けました。日本語でも聞いたことがない専門用語が英語で次々に登場し、かなり苦戦しましたが、分かりやすい言葉で補足していただきつつ、それでも分からないところは理解できるまで質問を重ねることで、全員が翌日以降の実習への準備を済ませることができました。「分からないことは理解できるまで。」これはとても大切なことなのですが、日本の大学では授業中に手を挙げて質問するということはなかなか習慣化されていないと思います。こちらで現地学生と授業を受けていると、ささいな疑問点でもその場で質問し、意見を述べる姿が多く見られ、とても刺激を受けています。こちらに来た頃は緊張しながら行っていた挙手が、今では自然とできるようになってきました。本当にいい勉強になっていると思います。(井上)

10月29日(水)・31日(金)

(A班)
今週から岩瀬先生による菌根観察の実習が始まりました。1日目はCIBNORのフィールドに出てサボテン、樹木および草の根をサンプリングしました。その後、ラボに移動して根を洗浄し、菌根を見るための染色の過程まで行いました。


2日目は染色した根を顕微鏡で見てどのような種類の菌根があるのか、そしてその構造の特徴を観察しました。メキシコ実習を通して、ラボでの実験は今回が初めてであり、しかも多くの学生は顕微鏡に触るのが久しぶりであったため、みんな興味津々に顕微鏡をのぞいていました。肉眼では見えないミクロの世界に触れ、生物界の営みの一端を肌で感じられた、充実した実習でした。(中村)



(B班)
B班はLa Paz近郊のEl Carrizalの農場跡とCIBNORの圃場予定地の2ヶ所の土壌調査を行いました。
土壌調査を行うにあたっては、土壌を1m×1.5mの区画を深さ1m程度掘らなければならず、強い日差しの中掘り進めるのは、大変な作業でした。炎天下の中、適度な休息をとりつつ、男性陣はその筋肉を如何なく発揮し、女性陣は頭脳でサポートしていました。掘り進めていくうちに、土壌の構造や、色が徐々に変わっていき、その土地の土壌変化を学ぶことが出来ました。また、異なる2ヶ所の地点で土壌調査を行ったため、地上に見られる植生は地下の構造の影響を受けていることが分かりました。来週金曜日のプレゼンに向けて、土壌の分析や考察を深めていきたいと思います。(西牟田)
 

 

PH度、塩分度など様々な数値を調べました パラソルの影の下、ランチ!

 

 


10月30日(木)

今日は一日、全員がUABCS内で授業を受けました。
1限目はLupita先生によるスペイン語で、前半は動詞の活用テスト、後半は11月2日の『Dia de muestros(死者の日)』にメキシコの人々が行う、伝統的な食事やしきたりについて学びました。
(→スペイン語の授業では死者の日にちなんだ飾りを作りました!)


午後からはUC Davisから来られているKaya先生の線虫の講義がありました。先生が持ってこられた昆虫の解剖を実際に行うことで、線虫の生態を身近に学ぶ事ができました。この1週間のためだけにはるばるアメリカより来て下さったKaya先生、貴重な講義をありがとうございました。(末次)(昆虫を開くとそこにはおびただしい数の線虫が→)

 

 


~AMIGOS DE LA PAZ アミーゴス・デ・ラパス~
<参加学生からの生の一言 >

Desde Habitacion 1
学生宿舎Room1から
(部屋換えがありました!)

★  メキシコ滞在も残すところ約1ヶ月となりました。この2ヶ月間、外国に身を置き、日本人を含む色々な人と様々な話をし、自分の考えが多少なりとも変わったのではないかと思います。残りの期間、貴重なメキシコでの体験を出来る限り享受出来るよう、今まで以上に一日一日を噛み締めて過ごしたいと思います。(西牟田)


★  部屋替えをして約2週間。キッチンが付いている1号室はとても快適です。でも、共同スペースでみんなとご飯を食べている頃もなつかしくなったりすることも・・・。同じ部屋や班以外のメンバーとも、もっとお話したいなーと思う今日この頃です。あと1ヶ月少し、頑張るぞー!(竹内)

★  今週、私は植物の菌根の実習をしました。とてもハイテクな顕微鏡を使わせてもらってとても楽しかったです。あと、CIBNORの食堂で始めてランチを食べました。あと1ヶ月ちょっと、メキシコにしかない食べものにどんどん挑戦していきたいと思います。(下鍛冶)

★  早いもので10月も終わり。残すところ1ヶ月ちょっとです。エコキャンプ実習から身についた早寝早起き習慣が功を奏してか、みんないつもに増して元気で実習に励んでいます。まだまだ野外でのフィールドワークは暑くて大変ですが、乾燥地ならではの実習にグループで一丸となって取り組んでいます。
では今回はこの辺りで・・・・・Hasta luego!!!

今週末は一人の学生の誕生日ということもあり、宿舎ではメキシコ人の友達や先生方を招き、誕生日会が開かれました。ピニャータというメキシコで子どもの誕生日やお祝いに用いるお菓子入りのくす玉を割って盛大にお祝いしました。
 

特性ポテトサラダケーキ! ピニャータ割り。
落ちたお菓子を拾い集めろ~!

圃場実習後の風景

 

早いもので11月。日中はまだまだ暑い毎日ですが、朝夕は大分涼しくなってきました。気候の変化に気をつけながらがんばれ!
ではまた来週・・・¡Hasta luego!